後援会からも出席させていただきました。
少し長くなりますが、内容のご報告させていただきます。
何かの参考になりましたら幸いです。
今年の講師は、卒業生の金井勇人さん。
「誰であれ、どこへでも行ける」というタイトルでの講演でした。
実は、昨年度の講師が金井聡さんで勇人さんのお父様。
「二男が日々輝を卒業した父親が語る!農業を通しての新たな人生」というタイトルで、会社員の傍ら週末農業をされているお話をしてくださいました。
昨年度の講演会後、二男さんが農業がきっかけで青年海外協力隊員としてブラジルのセネガルで活動されていて、今年の1月に帰国されるということでしたので 「二男さんのお話も聞きたい!!」という声がたくさん上がっていました。
その声を叶えていただくこととなりました。
長い引きこもりの経験。当時のいきづまりの気持ち。家族との会話のとれない日々。
将来のことを考えていないわけでもないし、悩んでいないわけでもない。
ただ、どうしてよいのかわからなかった。
その生活から脱出することになったのが、父親が借りた体験農園での週末の手伝いだったとのことです。
個人の区画での作業は誰かに気を遣うこともなくできるものだったので、藁にも縋る思いで農作業をされました。
農業活動をしていくうちに「こういう道でもいいのかな!」と実感され引きこもりを脱却。
「体力的には厳しいが自分一人でやるのはつらくない。苦しくなければ続けられる。」
そして、「農業を始めてから幻覚幻聴がなくなって、人と話すのが楽になった!普通に人と触れ合えるようになった!」
「ここでやっていくしかないという気持ち」
印象的な言葉がたくさんありました。
東日本大震災を機に、「人の為にすることの方法に意識が向くようになった。」
そして、青年海外協力隊に応募し、ブラジルのセネガルに派遣され活動されました。
せっかく育てたニンジンが断水のために小さいうちに収穫しなければならなかったりと、現地ならではの苦労や経験をされました。
見知らぬ土地で制限のある中での活動は、やりがいが多い中でも、時には厳しくもあったかと思いますが無事に任期を終えられて今年の1月に帰国されました。
様々な活動や経験を積まれて、とても地に足が付いた考えや活動をされていらっしゃるという印象を受けました。
言葉の一つ一つを吟味して話される姿は、もう一人前の大人に成長された姿です。
会場内で見守るお父様の笑顔も拝見できて、同じ親としてとても嬉しく感じました。
今現在は、農業という共通の話が家族間でできるようになり、コミュニケーションツールにもなっている、とのことでした。
引きこもりの経験を活かして相談にのったりする機会も増えているということです。
当事者でなければわからないことはたくさんあると思います。
例えば、「何がしたいの?}という家族からの問いかけは意味がないということなどです。
勇人さん曰く、提案の方が本人の負担が少ないし、社会についてのことを話してあげた方がずっと役に立つということです。
一緒にやってみて、色々な事を経験して、そのことを誉めてあげるあげる方が、年月はかかっても近道、ということです。
子供が引きこもり状態だと、焦りから色々問い詰めてしまうこともありがちですが、勇人さんの言う通りに感じ、大変参考になりました。
結果的には、勇人さんのように本人が納得していけることが何よりベストな事と感じます。
さて、勇人さんの今後については、農業を通じての村づくりや、人を受け入れられるような農園を創りたい、との大きな夢を語ってくださいました。
きっと、着実にその時に向かって力強く前進されていかれることと思います。
私たち、卒業生の保護者も心から応援したいと思います。
勇人さん、ありがとうございました。
そして、校長先生、先生方、この講演会を企画してくださった文化教養部の皆様、ありがとうございました。
講演会の帰り道、学園の裏手にある川や茶畑がとても清々しく気持ちよく感じました!
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